上着のボタン

郷間

皆さん、上着のボタンは留めていますか?外していますか?畏まった場では留め、リラックスしたいときは外す、と言う方が多いかもしれません。これは、実は間違いなのです。

上着のボタンは、立っているときは留め、座っているときは外すのがマナーです(上着の合わせがダブルの場合は留めたままで構いません)。

かつて日本の総理大臣と某国首脳が会談を行なった際、総理がボタンを留めたまま着席したのに対し、某国首脳はボタンを外して座ったことがありました。それをある新聞社が「ボタンを外すのは失礼な態度であり、相手と話し合う意思がないという意思表示だ」と報じたのです(記事は既に削除されているようなので意訳です)。
装いのマナーを理解していなかったのは日本の総理大臣であり、報じた新聞社です。

立ち上がりながらボタンを留め、座りながらボタンを外す。この動作を一連の流れとして身につけたいものですね。

ボタンについてもうひとつ覚えておきたいのが「アンボタンマナー」。
大雑把に言うと、上着の一番下のボタンは留めないのがマナーです。そもそも、アンボタンマナーに則って上着がデザインされていますので、留める設計になっていません。

アンボタンマナーという用語は知らなくても、内容については知っている方が多いような気もしますが、待ち行く人を見ると全てのボタンを留めている人が散見されるのもまた事実。ご存じなかった方はぜひ意識してみてください。

装い(フォーマルやビジネススタイルは特に)には、様々なルールやマナーがありますが、一度に理屈ばかり詰め込むのは退屈なものです。
今後も皆さんの役に立つ知識を少しずつ書いていこうと思っていますので、実践しながら身につけていただけたら嬉しいです。

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郷間 裕
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