相手の時間を大切にする営業

闘魂経営塾

6月に入ってから、にわかに営業の電話がかかってくるようになりました。新型コロナで新規開拓営業ができなかった企業が、数ヶ月のロスを挽回しようと活動されているのだと思います。

「一度お会いして(自社製品・サービスを)ご紹介させてください」ということに対して、「ニューノーマルの時代が来ているのにまだ対面営業なんかしてるの?」などとは言いません。ケースバイケースですが、「対面」も大切です。

ただ、よろしくないなと思う営業が目に付きました。

ひとつ目は、「すぐに買ってくださいというわけではありませんので、今後の参考情報に聞いてください」という営業トーク。

恥ずかしながら自分も新人の頃は先輩を真似したりして、これとまったく同じことを言っていました。もちろん言うほうは「良かれ」と思ってのことです。

でも、これって「参考程度の情報に、貴重なあなたの時間を割いてください」と言っているわけですから、とても失礼な言い方だと今は思っています。特に自分が独立して経営者のはしくれとなってからは、特にそう感じるようになりました。

もちろん日頃からの有益な情報収集も大切です。ですので、僕はこう言われたときは「この電話で概要を教えてもらえますか。必要と判断したら更に詳しく聞かせていただきます」とお伝えします。

それでも頑なに「いえ、電話では十分にお伝えできないのでお時間ください」という方には、「電話で伝わらないことは、会っても理解できないと思うのでごめんなさい」と切ります。

もうひとつは、サービスのことを理解していない社員にアポだけとらせる営業。今年4月入社の新卒に営業電話をさせている雰囲気ですが、上記と同じように「この電話で簡単に概略教えてください」というと、「私は説明できないので、詳しいものがお伺いします」と言います。

これはご本人というより、会社の問題です。

いまだに「断られてもかけまくるのが新人研修だ」と思っている会社なのかもしれませんが、相手のことはまったく考えてないですね、と言いたくなります。

「我社の事業やサービスでお客さんに喜んでいただく」というのは、お客さんになる前から始まっています。