塾長 板倉です
以前私が利用していたシェアオフィスを運営してた、株式会社ウェイビーの代表である伊藤健太さんの著書「行動の品質」のレビューを、私なりの解釈をアスリートの視点から解説します
正直ガツンとくる内容です「努力しないで成功する」最初からコツコツ積み重ねる努力を否定されるんです
でもそれには理由があります
日本人の古い美徳である、
◎1つのことをとことん続ける
◎とにかく努力をする
成長という観点から言うとこれが足かせとなって物事を捉える視野や思考が狭くなり、新しいモノを取り入れるイノベーションや効率というものを考えなくなってしまう事態に陥っています
これでは変化せず古き良きを尊重し続け、成長を妨げてしまう
（伝統や規則、ルールは別の話）
時代は変わっています
ダーウィンの進化論
「この世に生き残る生き物は、最も力の強いものか。そうではない。最も頭のいいものか。そうでもない。それは、変化に対応できる生き物だ」
身体が大きく力の強い恐竜は絶滅しました
今現在最も多く地球で繁栄しているのは、力が弱く身体の小さい猿が最も変化に対応し進化し続けた人間なんです
百獣の王ライオン、怪力のゴリラ、海の最強生物シャチやサメではないのです
ガラケーが主流だった10年前、スマホがここまで進化して仕事や生活に影響を与えるまで普及するとイメージしてましたか？
マスクをしていない1年前、今のコロナの状況を誰が予想できたでしょうか？
１年前は当たり前だった状況が、今ではマスクをしていないこの写真が異常な光景へと変化しました
この先、半年後だって予想できません
世の中は凄いスピードで変化しています
ではどのように変化して成長していけばいいのか
ここで、私のキックボクシング選手だったアスリート時代の話をします
私は若手時代、重いものを持ち上げる筋トレをして攻撃力を上げることが正解だと思って、それを一つとことんやり続けることがキックボクシングでの勝利の唯一の道だと信じて努力を惜しみませんでした
全力で、真剣に、真面目に
しかし結果は出ません全力で努力してるのに、そうすると「努力が足りないからだ」と思いさらに練習量を増やしていきます、尚更に結果は出ません
結論を言うと、キックボクシングなどの打撃系競技においては、大切なのは重い攻撃力よりも俊敏性やスピードなんです。
もちろん筋トレや重い攻撃力も必要なのですが、どれだけ強くて重いパンチやキックを出せても相手に当たらなければ意味がありません。
当たらない攻撃は何もしていないと同じどころか、無駄に体力を消耗するだけ。無駄なんです。
ドラクエで例えれば「最強の攻撃力を持つ100kgの斧」があったとします、それをレベル１の勇者が手に入れても持ち上げることすら出来ません、敵に当てるなんてもってのほか。
攻撃力が高くても重くて使いこなせず当たらない斧よりも、攻撃力が弱いけど軽くて使いこなせる、よく当たる俊敏性のある小さい剣で、小さい傷を与え続ければ全身からの無数の小さいキズにより出血多量で勝つことができる、その方が勝率は格段に上がります
重い斧を手に入れるのは経験を積み、成長して身体が大きくなってからの話
今の自分の身体がどのくらいの能力で、どの武器を手に入れるのが最効率なのか、またこの競技においてはどんな武器が最適なのをを考えることが重要です
伊藤さんの著書の中では、身体の能力を「OS」、武器を「アプリ」と例えています
アプリを起動するOSである基本となるソフトウェアの能力が備わってないとアプリは正常に機能しません
そもそもiPhoneにAndroidのアプリをダウンロードしても機能しません、ガラケーにはアプリをダウンロードすることすらできません
しかし、多くの人はOSのスペックは無視して無数のアプリばかりを入れたがる
アプリは言わばテクニックやスキルなどの表面的なモノであり、それを使いこなすOS本体が追いつかず空回りしてしまい良い結果は生まれません
皆このスキルやテクニックなどの武器をたくさん入手して磨こうと努力しています
私のキックボクシングの筋トレの話で言えば、重くて持ち上がらない100kgの斧では上手くいかないから更に200kgにして攻撃力を上げる、それでダメなら300kgに、、、解決策はどんどん遠ざかっていきます
これは無駄な努力です
10年前のガラケーで最新のアプリを使いこなそうとしている状態です
使いこなせるはずがありません
そこでOSのマインドセットを変えることが必要となります
マインドセットはその人の考え方の源だとすると、その上に乗っかてくる考え方=知識 やスキルはただのアプリとなります
アプリは武器や手段なので、その武器を本当に使いこなせるかどうかはマインドセットにかかっているのです
アプリをたくさん増やそうとしても問題解決はしないことが多いのはこのためであり、アプリコレクターにならないようにしなければなりません
ではコツコツ努力することがいけないのかと言うと、そうではありません
私の場合は努力の方向性が間違っていました
それは最速最短最小で結果を出すやり方ではなかったのです
このように、「勝つためには強い攻撃を当てる」という事にフォーカスしすぎて視野が狭くなってしまい、とても効率の悪い努力をし続ける状態に陥ってしまっていました
ビジネスで言えば、とにかく売上を上げることにフォーカスしすぎて商品の質やサービスの内容、接客の質、などを無視してキャンペーンや値下げに走ってしまう状況をよく見ます
これは駄目なパターンです
マインドセットについて私のキックボクシング選手時代の話です
私は極度に緊張するタイプでした
試合の前日から緊張して夜はあまり眠れず、試合前は落ち着きなく考え込み、控え室ではじっとしていられずウロウロ動き回っている選手でした
その原因の一つとして異常なまでの「絶対に試合に勝つ」 というマインドセットが根本にありました
「勝つ」 という目的に固執しすぎて他のことが見えなくなり、思考の視野が狭くなっています
その結果として絶対に負けられない、ミスは一つも許されない、完璧な戦いをしなければならない、勝ちにこだわりすぎて極端に失敗を恐れていました
そしてミス=失敗=負けという概念が出来上がってしまい、考え方に余裕の持てない状態になっていました
試合で一つのミスなく勝つことなんてほぼありえません
そのミスや失敗が経験となり強くなっていきチャンピオンへと昇り詰めることができる、那須川天心でさえ練習や試合でミスをすることはあります、しかしそれを経験と糧にして成長し今のスーパースターの地位があるのです
その思考になれず失敗を恐れて目の前の試合に勝つことだけに囚われしまいマインドはガチガチの状態です
そんな状態では緊張しまくるのは当たり前ですよね
もちろん試合のパフォーマンスも良いはずがありません
私の思考の中では、「勝つこと」が目的となっていました
しかし競技人生で考えれば「チャンピオンになる」ことが目的です
ここで「勝つこと」は手段となります
手段に固執していては成長は遅くなります
勝つことだけを目的にしない、目的はチャンピオンになることです
そのためにどういう手段を選べばよいのかというマインドセットに変えることが必要です
失敗しないことが失敗なんです
勝ち負けは別として、
- 今すべきことは何か
- その状態でベストを出すにはどうするか
- 試合ですべきことは何か
- 攻撃が効いてピンチになった時はどうするか
- ミスをしてしまったときの立て直し方
- 絶対に諦めない心構え
このような項目にフォーカスしてベストを尽くし、試合で得られた失敗や経験を次の練習にフィードバックして試合で活かす
それを繰り返していくことでチャンピオンになることができます
負け=失敗 と捉えてしまうと負けることが怖くなり、体がこわばり良いパフォーマンスは得られません
普段の練習でも狭い思考の中でしか動くことができません、かつて筋トレばっかりしていた自分のように
大切なのは努力の方向を間違えないこと、そのためにマインドセットを大事にすること
私も選手生活中盤頃からマインドセットが上手く出来るようになってきて、そこからパフォーマンスも上がってきました
マインドセットが出来てなかった理由として、身体が不健康だったからマインドも不健康であって、肉体加増と体質改善してマインドも変わってきた経験があります
「健全なる精神は健全なる身体に宿る」私が体質改善でチャンピオンになれた話はまた別の機会に
マインドセットの方法や、成長するために思考を広げる方法として進歩にこだわりすぎず、革新イノベーションをすることが大事だと著書にも綴ってあります
特に起業した人には深く響く内容です
私の仕事のマインドセットはというと、、、
今の私の事業である「健康経営 うぇる・なす」でも大いに活きています
その詳しいやり方の続きは書籍「行動の品質」を読んで学んでください
【「行動の品質」 アマゾン 】https://www.amazon.co.jp/dp/4866801166/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_nM-bGbR9KZT2G
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板倉直人 ／Itakura Naoto
うぇる・なす共同代表
元キックボクシング日本チャンピオン
健康経営エキスパートアドバイザー、食育指導士 、ビューティ＆ヘルシーフードアドバイザー
キックボクサー引退後は、プロアスリートとしての経験をベースに、多くの経営者・ビジネスマンなどに対して、健康になり仕事のパフォーマンスを高めるためのボディメイク、運動指導、食事指導を行っている。
mail: athkit6668@gmail.com
【 健康経営 うぇる・なす 】
https://www.well-nass.com/
【 プロ格闘家の健康減量 Athkit（アスキット）】
https://athkit.jp/
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